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シリコンバレー銀行、クレディ・スイスの破綻。暗号資産、SNSとの関係

3月10日(米国時間)、スタートアップ企業向け融資を行う銀行のシリコンバレー銀行(SVB)が経営破綻した。

このほかにも最近、銀行では不穏な流れが頻発している。
3月8日暗号資産に特化したシルバーゲート銀行が事業閉鎖。3月12日は暗号資産関連ビジネスに大きくかじを切ったシグネチャー銀行が破綻。

米国の銀行破綻の規模としては、シリコンバレー銀行は2番目、シグネチャー銀行は3番目という大規模な銀行破綻だった。(最大は2008年に破綻したワシントン・ミューチュアル

米国では、原則として銀行が破綻しても預金は1人25万ドルしか保護されないが、この破綻をうけて、全額保護するという異例の措置を講じた。

しかし、この破綻の余波が世界に広がり、13日の欧州株式市場で銀行株の下落。スイスのクレディ・スイスが過去最安値を更新した。

クレディ・スイスの総資産額は、世界の巨大銀行トップ50に入る(2023年1月30日時点で43位)に入っている。大きな銀行であるがゆえに、株式市場など経済全体に多くの相互関係を有しているため影響は大きい。来週以降どうなってしまうのか。

また、暗号資産との関係も気になる。
シルバーゲート銀行とシグネチャー銀行は暗号資産にだいぶ傾いていたようだし、シリコンバレー銀行はスタートアップ(新興企業)向けの融資大手であり、暗号資産(仮想通貨)関連のベンチャーキャピタルと多額の取引をしている。

今回の、特に銀行業界の不信、不安、危機、株価急落といったネガティブな話題は急に目にするように感じるのは自分だけ?
シリコンバレー銀行では急速な預金引き出しが発生。それ主導したのがツイッターなどSNSによる情報拡散の動きだったようだ。

リーマンショックが発生したのは2008年。
今回の騒動で「2008年以来の●●」という表現はよく見かけるが、そのときには暗号資産、ブロックチェーン、SNSによる情報拡散、といったものは無かったり、今と比べてとても小さいものだった。

強く思うのは、これまでとは違う新しい時代の「騒動」だと感じる。
暗号資産、SNS、ブロックチェーンといった新しい要素の影響を強く受けた、これまでとは違う金融不安なのかもしれないが、不安の連鎖が発生しないことを願いたい。