来週はビッグな天文イベントが2つある。1つ目は、11月18日2時頃にしし座流星群が極大になる。そ2つ目は、19日(食の最大18時03分)部分日食(ほぼ皆既月食)がある。
1つ目のしし座流星群は、翌日が満月というタイミングということで、ほぼ満月に近い月明かりがあるため、感想条件はあまり良くない。天気が良くて見えればラッキー、といったくらいの期待だ。
しし座流星群は他の流星群とは違う特徴がある。それが過去、何度か大出現が観測されたことだ。最も最近の大出現は2001年11月18日だった。この時は、働き始めて1年も経っていない都内千代田区の職場から当時住んでいた練馬区の家に帰宅の途中に空を見上げたら、何個も流星群が見れたという東京にいることを忘れてしまうような夢のような、奇跡の瞬間を味わった。
今年は大出現の予想は出ていないが、もしかしたら、などと思いながら見れることを願って待ちたい。
2つ目の部分日食は2021年5月26日の皆既月食以来だ。部分月食ではあるが、月の直径の97%が地球の影に入るため、「ほぼ皆既月食」と言っても良いのかもしれない。
5月26日は天気に恵まれず、自分の住んでいる東京では観測できなかったので、今回に期待したい。
ちなみに、月食と日食の発生頻度がどちらが多いのか少し気になって調べたところ天文学辞典では、月食について以下の説明になっている。
月食が起こるのは満月のときだけであるが、満月のときに毎回月食が起きるわけではない。それは黄道と白道が約5^{\circ}傾いているためである。わずかな角度と感じるかも知れないが、地球と月との距離は約38万kmと地球の直径の約30倍もあるため、わずかな角度でも地球の影の外を月が通過することになり、両者の交点の近くで満月になるときにのみ月食が起こる。月が完全に隠される場合を皆既食、一部のみ隠される場合を部分食という。日食と違って月食は、月が見える場所なら地球上のどこからも見え、皆既食の継続時間は最大1時間40分以上にも達する。月食の起こる頻度は平均で年間約1.4回で、日食の頻度(平均で年間約2.2回)より少ない。
天文学辞典 > 時と暦 > 月食
ちなみに同じ天文学事典で日食は以下の説明になっている。
太陽-月-地球がこの順にほぼ一直線に並び、月が太陽の前を横切るときに太陽を隠す(月の影が地表に落ちる)現象。太陽は月より約400倍大きいが、平均距離も約400倍遠いので、地球から見ると両者はほぼ同じ大きさに見える。特定の時刻における両者の距離は平均距離の周りにわずかに変化する。このわずかな距離の変化によって、月の見かけの大きさが太陽のそれより大きく太陽全面が月に隠される皆既日食と、その逆で、月の周囲に太陽が環状にはみ出して見える金環食(金環日食)が起こる。 皆既日食になるとあたりが急に暗くなり、気温も急に下がる。そして、普段は特殊な方法でしか見ることのできない太陽コロナやプロミネンスなど人々を魅了する太陽の姿が見られる。 地球に落ちる月の影は小さく地表を速い速度で西から東に移動するため、皆既日食が見られるのは狭い帯状の領域(皆既日食帯;幅600-1000 km程度)に限定される。皆既日食帯の中の特定の場所における皆既日食の継続時間は最長でも約7分30秒であり、3-4分以上続くことは珍しい。皆既日食帯の両側では太陽の一部が隠される部分日食が見られる。 地球上の特定の地域で皆既日食や金環食が見られるのは極めて希だが、場所を問わなければ、部分日食も含めると日食は1年に2-4回(ときには5回)起きている。
天文学辞典 > 時と暦 > 日食
食の発生頻度は、日食より月食の方がレアである。
食の観測可能範囲は、日食は地球上の限定した範囲でしか見れないが、日食と違って月食は月が見える場所なら地球上のどこからも見えるということで日食の方がレアである。
といった異なった特性がある。
ちなみに、2021年12月4日に皆既日食があるが、皆既日食が見れるのは南極付近(その周りでは部分日食になる)ということで、日本では観測ができない。
日本で皆既日食または金環日食が観測できるのは
●皆既日食 2030年11月25日
●金環日食 2030年6月1日
と遥か遠い未来の話になっている。